米松合板とは 番外編 使用してみて分かったこと

米松合板が入荷して約1週間経過しました。

その間にパラゴンレプリカのパーツ用に米松合板をカットしました。

初めて本格的に使用した材料なのでそのインプレッションを述べてみます。

1 合板の等級(グレード)のバラツキについて  

今回入手した19ミリ厚マリン(船舶用)合板について品質のバラツキが有りました。

同じ規格のグレードの合板ですから、品質は均一と思われますが、優秀~可まで、一括りの中には有ります。

3段階で分けると優が20% 良(普通)が60% 可(少し劣る)が20% くらいではないでしょうか。

 優は、表面の殆ど補修痕が無く美しい木目が出ているものです。

良は、節の補修痕はありますが、隙間や割れが殆ど無いものです。

 可は、良に比べ隙間や割れが少々有りますが、実用上問題ないもの。

 

写真は、特に天板用にセレクトした優の合板です。補修の痕が見当たりません。

残念ながら、この木目は、ウォルナット突板を貼るので隠れます。

 

2 米松合板はデリケートな材料です。ササクレし易い材料です。

 パーチクルボードでパラゴンレプリカを制作してきましたが、米松合板は、特にデリケートな材料です。 

表面が柔らかいので キズが付きやすく、端はササクレが出やすいのです。

 パーチクルボードを手荒に扱ったわけではありませんが、米松合板を同じように扱うと、残念な仕上がりになると思います。

 鋸の歯が、ササクレを起こさないように、カットしなければなりません。

 

3 米松合板は、軽く粘り(ばね)を感じる素材です。  

パーチクルボードは、重く、しなやかさに欠ける素材です。

 つまりパーチクルボードは、しなやかに曲がるとは言い難い、ガッチリとした材料です。

それに対して米松合板は、軽く、曲がり易いが、粘りがあり、復元力があるようです。

全く違う二つの材料ですが、パラゴンレプリカの箱になったとき、音質に大きな差が出ると思います。

 

4 19ミリ厚マリン(船舶用)合板の中層は、米松べニア(薄板)です。  

19ミリ厚マリン(船舶用)合板は、7層の米松べニア(薄板)の木目を直交させて貼り合わせつくられています。

各薄板のグレードは、B級以上です。

従って、米松は節穴が割合多い素材ですが、B級以上の薄板を使用しているので、合板自体がソリッドに仕上がっています。

 

このように7層の薄板で作られています。