米松合板とは その6(最終回) 特長と使い方

毎日梅雨らしい湿った天気が続いています。毎日、19㎜厚の米松材を切り出して鉋掛け等行っています。

並行して米松合板の木取り図を作成中です。

パラゴンレプリカの複数台分のパーツを一度にカットするので重要な作業になります。

木取りというのは、合板のサイズ2440㎝X1220㎝内で無駄無く材料を使用するためにパーツカット用の配置図です。

これまでパーチクルボードでは、かなり自由に縦横関係なくパーツの切り出しが出来ました。

しかし、合板の場合は、木目があるので、縦横自由にカットすることは出来ないのです。

合板は、通常奇数枚の薄板を交互に交差して貼り合わせています。(偶数枚の薄い合板ですが稀にあります。)

従って表裏の木目の方向は、強度があるのです。

パーツを切り出す場合に、長辺方向に木目が流れるようにカットしなければいけないのです。これは、木工の鉄則です。

合板には、この特徴があるのでパーチクルボードよりも木取りが制約されて歩留まりが悪くなりがちで、木取りが重要なのです。

 

 今回、輸入した19㎜厚の米松合板は、比重0.53です。パーチクルボードは、比重0.65です。

米松合板の方が18%くらい軽量ですが、曲げ強度は、比重に反比例して優れています。

表面硬度は、パーチクルボードの方が硬いです。米松合板は、外力に対して粘りがありますが、パーチクルボードは、表面は硬いが、脆いということになります。

木ネジの保持力も米松合板 の方が優れます。

米松合板でパラゴンレプリカを制作した場合、10~15㎏程軽くなると思われます。

このように米松合板は、パーチクルボードとは、全く違う特長の材料です。

米松合板を使用した場合、どのようなパラゴンレプリカになるか非常に楽しみです。

この「米松合板とは」のシリーズは今回で終わりとさせて頂きます。

 

 現在使用しているJBL LE8-1のバスレフ箱です。12㎜の国産カラマツ合板を2枚貼り合わせて24㎜厚のボックスにしました。

42リットルの容積です。自家用ですので、つい鉄則に反して、側板を短辺方向に木目が流れるようにカットしてしまいました。

内部には、米松角材で補強を入れていますので、特に音質には影響しないと思います。

カラマツ合板は、構造用合板で建材グレードで、非常に安価です。 近くのホームセンターで、セレクトさせてもらったので

幸運にも節が表面にないものを入手出来ました。溝切して木ネジと接着剤で強固に組み立てています。