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パラゴン製作で、あまり注目されませんが、地道に小さいパーツも 正確に丹念に製作しています。
小さい部品は意外ですが、製作が難しいのです。
なぜならば、機械で正確に切断するのですが、作業が細かいので刃先に手を近づけることが多くなり作業が危険になるからです。
従ってなるべく大きい(長い)ものから小さい(短い)ものを切り出すように心掛けています。
上段は、リフレクター板と本体のインナーホーンの間に取付付けるクサビです。
中段は、フロントパーツのグルーブロックです。
下段は、長いフロントパーツのグルーブロックです。 お箸より少し太い位です。
目の詰まった米松材を使用しています。もちろんオリジナル設計図の指定通りです。
パラゴンの製作は、目新しいことが多くとても楽しいです。
奇妙な形状のパーツがスピーカの何処に配置されるのか、三次元の思考回路が 働くからです。
平面的な設計図を見ても複雑なパーツ配置が多くて、 イメージがわかないことが多いです。
ああでもない、こうでもないと考えるうちに閃いて設計図の真意がみえることが楽しいです。
今日製作しているパーツに、飛行機の羽根のような形状のパーツがありました。
しばらくの間、どこに組込まれるのか考えていましたが、低音ホーンロードの中頃に設置されるフィンだということが分かりました。
パラゴンの外からは、見えませんが、ホーンの左右の壁と壁に橋渡しされ、補強や音の流れを良くする(?)目的で取り付けられているようです。
19ミリ厚のパーチクルボードです。左右の両辺を削ってアールを付けています。これを長さ15センチくらいに切って
低音ホーンの中に取付けます。
パラゴンは、インナーホーンに穴を開けて、075と375を設置する構造になっています。
そのインナーホーンの外側に取り付けて、375ドライバーを確り固定するクランプのパーツを製作しました。
目の詰まった重い米松材の為糸鋸でのカットは、一苦労でした。 ペーパーを掛けて更に滑らかにします。
中に375ドライバーなどを挟み両端をねじ止めします。それで確り固定されます。375ドライバーは直径180ミリで、
個の開口の円も同じ直径180ミリです。
パラゴンとは、関係がないのですが、N220の格納ボックスを製作しました。このN220は、エベレストレプリカ用に
調達したネットワーク(800Hz、5000Hzクロス 本来は、L220のネットワーク)で、裸のまま、使用しているので、
今後の改造も視野に入れボックスに格納するようにしたのです。
N220は、4本のネジでこのボックスと確りと固定します。
1958年のオリジナル図面によりますと製図番号C44-39(バックパネル)は、素材が12ミリ厚のパーティクルボードになっています。
このバックパネルは、ウーハーのバックチェンバーに蓋するもので、同時に2つのネットワークを取り付け、その上パワーエナジャイザーも取り付けられる重要なパーツです。
そのバックパネルが頼りない12ミリ厚のパーティクルボードとは、オリジナル設計図の間違いではないかと疑いました。
1958年以降に製作されたと思われるパラゴンの写真を見たところ、38センチウーハーの強烈なプレッシャーのかかる箇所ですから、厚く補強が施されていました。
従って1958年当初は、図面通り製作されたようですが、その後すぐ改良されたようです。
今回のレプリカ製作は、忠実再現がモットーですが、このバックパネルは、オリジナル図面に従わず、その後の補強されたモデルを真似て製作します。
なお、バックパネルを本体に取り付けて、それを後ろから見た場合、中央付近にウーハーを設置しますので、2個のネットワークは、下部に横に並べて配置になります。
少し壁にぶち当たっています。
リフレクター板用木型製作で、作業が停滞しているのです。
木型は、理論上凸型と凹型を作れば良いのですから簡単ですが、実際には、思うように正確に製作することが難しいです。
メトロゴンでも、同じように巨大な木型を製作しましたが、何度作っても難しいものは、難しいのです。
同時にツイーター075用のハウジングのパーツもカットしました。
これらのパーツも曲線がありますが、小さいパーツなので、手慣れたものです。
あまりにも巨大なので ガレージで製作しています。左右側板と天板と底板は、強度が必要なため29ミリ厚米松合板、
中の圧縮板は、19ミリパーチクルボードを使用しています。
これは、ひな形の為赤くペイントしたものです。この075ハウジングがインナーホーンのカーブに嵌ります。音漏れが少なく
なるような形状です。
こちらが裏側です。
この段差にインナーホーンがピッタリ嵌まるのです。各パーツの曲線は本体のインナーホーンと同じカーブです
パラゴンやメトロゴンは、独自のカーブしたリフレクター板を持っているので、それを作るためには、木型が必要になります。
メトロゴンでは、一つ作れば良いのですが、パラゴンでは、3種類のカーブ(曲面)が必要です。
その三つとは、第一に正面の大きなリフレクター板、第二にリフレクター板のすぐ後ろのあるホーンの壁、第三にインナーホーン
(375と075もこの曲面に取り付けます。)です
。設計図はだれでも入手できるのですが、パラゴンが誰でも簡単に製作できない理由が、ここにあると思います。
今日は、凸型と凹型を半径1235㍉でカットしました。丁寧にペーパー掛けして曲面を整えました。
巨大な木型の組立ては後日です。
木型の横幅約170㌢、奥行75㌢、高さ60㌢の巨大なものです。
JBL L220用のネットワーク N220を DD55000エベレストレプリカに組込んでみました。
これまで3115ネットワークで500Hzクロスで聴いていました。
現在製作中のパラゴンレプリカ用に3115は、取り外す予定です。
そこで、オリジナルエベレストに近いネットワークをさがしていたところ、クロスオーバー周波数が近いN220を入手できたのです。
N220は、製造後30年位経過していますし、コイル、コンデンサー、Lパッド等のパーツがあまり高級には見えませんので、残念な音しか出ないだろうと思っていました。
しかし、この予想は外れ、思っていたよりは、まともな音が聴けました。
使用パーツは、高級品は無いのですが、さすがにJBLらしい切れのある音色を回路で工夫して出しているように思います。
以前から比べてクリアーなバランスの取れた音になりました。
特に中高音が改善されたようでした。
以前は、2420ドライバーで500Hzまで出していましたが、今は800Hzからですので、負担が少なったようです。
ただし全く問題がないかというとそうでなく コンデンサーは交換しても良い時期だと思っています。
あまり不満がないので当分このN220で行くつもりです。
今日は、仮配線ですので、後日、ネットワークボックスも製作して正式に 配線する予定です。
エベレストの中音ホーンの裏側です。約200リットルの空間があるのですが、上下に補強が入っていますので、意外と
狭いです。N220も仮置きで不安定です。
パラゴンの大きいレフレクター板製作用の木型を製作中です。
幅170㌢奥行75㌢高さ60㌢の凸凹の型です。大きいので製作に時間と材料が掛っています。
さて、DD55000エベレスト レプリカはメインスピーカーとして聴いています。
エベレストには、3115(500Hzクロス)を使用しているので、パラゴンレプリカが完成すれば、そちらで使用しますので、
別のネットワークが必要になります。
そこで、3ウェイのJBL L220のネットワークを入手しました。
きょうは、届いたばかりですので動作確認しただけです。
明日からのエベレストに組込んでの音出しが楽しみです。
800Hz、5000Hz のクロスでオリジナルのエベレストに近いクロス数値です。
これは、JBL サービスマニュアルです。ネットワークの回路図が記載されていて、改良にすごく役立ちます。
ネットで無料で入手可能です。
昨日と今日は、製作を止めて、工房の整理整頓を行いました。
パラゴンの部品の点数が多くて、大きいパーツもあるので、カットしたパーツで手狭になりました。
今後の作業効率を考えると、よりスペースを確保した方がよいので、貴重な時間を費やして清掃兼整頓を行いました。
組立専用台に切出したパーツを置いて、その配置を確認しました。
驚くべきことですが、パラゴンの低音のホーンロードは、厚さが最大で57㎜(19㎜厚材料の3枚重ね)もあることが、判明しました。
左側のみ仮置きしました。2本のツーバイフォーは、仮置き用支柱です。小さく見えますが、幅が約135センチあり巨大です。
かなりパーツの配置が複雑なので、こうしてパーツを置いてみると巧妙な設計だと思います。
バッフル板です。奥側にこちらに向けて低音ユニットを取り付けます。滑り台のようなパーツは、ホーンロードの一部
を形成します。
バッフル板の下の底板部分です。19㎜ パーティクルボード3枚重ねで、厚さは、57㎜です。同じ箇所の天板部分は、
2枚重ねで38㎜です。木ネジと接着剤でガッチリと組み立てますので剛性が高いボックスになります。
ここは、フロントの木製レッグを取り付ける部分で、音が出てくる箇所ですが、ここも2枚重ねで厚さ38ミリです。
このようにホーンロードの上下の厚さは、どこの部分も38㎜以上あることがわかりました。
今日は、引き続きパーツの切出しを行いました。
今日のパーツは、今までで一番時間がかかり難しいものでした。
木工で楽しいのは、難しいパーツを製作する過程です。
完成に至るまでいくつも手順はありますが、今ある道具で最善の方法を取って 答え(完成)を導くのが楽しいのです。
下記のパーツを切り出すのに1日費やしましたが、途中で試行と思考の時間がかかりました。
パラゴンを製作するうえで今後も困難な場面があると思いますが、メトロゴンの製作も経験していますので、乗り越えられると思います。
下記パーツは、パラゴン設計図によりますと、#C44-31、32 スロートアングルパネルです。
左右1対ですが、上下必要ですので、1台のパラゴンには、4枚必要です。低音ホーンで、ウーハーに直結する部分の
パーツです。
形状は、変形5角形で、各5辺は全て傾斜カットです。しかも、左右ミラーイメージで、別ものです。
斜めカットは、高速回転する丸鋸歯に十分注意しながらの作業ですので危険と隣合わせです。
パラゴン レプリカのパーツ切出しをここ数日集中的にやっています。
通常の箱型スピーカーと異なり、ユニークな形状のパーツが多いのが パラゴンです。
本日切出したパーツをお見せいたします。
このパーツは、正面から見て左右の縦わくです。表側にべニアを貼ります。
この二つは、底板に取り付けてホーンを補強するものです。
これは、裏板の取付を行う支柱です。太く大きい無垢材です。
この竹ひごのようなもには、グルーストリップです。長さが約90センチもあります。
これは、低音ホーンのスロート部分のパーツです。ホーンの一部になります。
今日も一日中、雨でしたが、パラゴンのパーツをカットしていました。
パラゴンのパーツは、曲線が多いので、同じ形状のパーツを作るには、ひな形を作って、それを基にルーターテーブルでカットする方法を行なっています。
この方法は、メトロゴンの製作にも活用しました。
カットの失敗が少なく、全く同じ形状のパーツが何個でも作りだせます。
おまけに、ルーターのカットの切り口は、仕上がりがキレイです。
左は、本日カットした、バッフル板です。右は、メトロゴンのバッフル板です。大きさは、ほぼ同じですが、パラゴン用は、ウーファーのみですのでシンプルです。両者とも細い部分があり、単体では剛性が低いですが、他のパーツとの組み合わせで、剛性を確保しています。
#78 フロント ベース パネル です。底板は大きい19ミリ厚の板ですが、これを前面に取付け、補強します。左側のスロープ部分にリフレクター板の一部が接合します。
#66 トップ&ボトムインナーホーン です。このような幅75㌢もある大きな部品が、左右に2個づつ4個も付いています。インナーホーンを形成するパーツです。形状が複雑で製図を数回やり直しして、やっと出来上がりました。
あまり進んでいませんが、今日は、パラゴンの天板と底板をカットしました。
このパーツは、正面の大きなリフレクター板の次に大きなパーツです。
このような大きな複雑なボックスを製作する場合は特に、正確にカットしなければいけません。
もしパーツ間で隙間が生じると 修正できないこともあるからです。
だから特に正確に墨付けしてルーターでカットしました。
実を言いますと、オリジナル設計図よりも 横幅で1インチ(25.4ミリ)広く製作しています。
使用するドライバーが、TAD4001のためオリジナルの375より奥行が深いためです。
カットして左右に並べてみましたが、横幅が思っていたよりも広く感じ、今後の製作が楽しみになって来ました。
今後も複雑な形状のパーツ切出しが続きます。
天板を左右に並べてみました。横幅で約270㌢あるので、巨大です。下がってもスペースがないので、このように斜めに撮影
しました。
左右の底板です。この上にパーツを複雑に組みあげます。
天板のリフレクターが収まる切れ込みです。指定通りにルーターで、カットしています。
材料は、指定されている19ミリ厚パーティクルボードです。
当社販売のボイスコイルにつきまして種類等説明いたします。
主に 使用しているコイル線の種類で分類しています。
リボン線とラウンド線の二種です。
それぞれ特長を箇条書きいたします。
≪リボン線≫
〇コイル断面が長方形ですので隙間なく ボビンに巻くことが出来コイルピストンモーションより効率的に出来ます。
〇音質も優秀です。
〇価格がラウンド線に比べて高くなります。
〇製造工程に手間がかかるので、種類が少ないです。
〇一重巻で、一方のリード線は、コイルを横切って引き出される。
例としてJBL2231等に使用される#1850-8 銅リボン線ボイスコイルです。型番の8は、8Ωを表します。
≪ラウンド線≫
〇コイル断面が円形ですので ボビンに巻くと隙間が出来る。コイルのピストンモーションが、リボン線より効率が良くない。
〇価格は、割合安価。
〇手軽に出来るので種類も多い。
〇2重巻を採用してコイルの作動効率を上げている。4重巻も存在する。
例として2インチ口径KVC6125-8です。詳細図のとおり2重巻です。なお、KVCのKは、ボビンの材料であるカプトンを
表しています。
先日入荷しましたJBL LE8T用 アルミボイスコイル 詳細データ が出来ました。 参考にどうぞ。
また、ボイスコイルの耐久性を調べる為に、コーン紙が前後に大きく動くほどの大音響で連続鳴らましたが、まったく問題ありませんでした。
リコーンしたのは、JBL2115です。リコーンする前にユニットのクリーニングを行なっています。厚紙に両面テープを貼り、ギャップに差し込んでクリーニングしました。やはり少し鉄粉等が付いているようでした。
因みにLE8T・2115のプレートは厚く12.7㎜もあります。その中に均等にボイスコイルを入れなければなりません。
2本にリボン線は、太いので約半分の太さにカットしました。
ボイスコイルの上端から、ダンパーまでの距離は10㎜としてキャリパーで印をつけました。
リボン線とリード線は、予備ハンダしてから直角ハンダ付けしました。
ダンパーとボイスコイルを本体に入れてセンタリングしてから接着します。
ダストキャップの接着、リード線のターミナルへのハンダ付け等が残すのみです。
米松合板製の約42リットルのボックスに入れていよいよ音出しです。
右がJBL LE8-1 オリジナルです。エッジのみ交換済です。箱は、JBL43モニターをまねして製作したものです。
比較試聴しているところです。
多くのお客様をお待たせいたしましたが、遂に新しいLE8T用のアルミ ボイスコイルが入荷致しました。
このボイスコイルは、オリジナルと同様のアルミリボンエッジワイズ巻です。
ボビンの芯はカプトン製で、周りはクラフト紙を2重巻しています。
コイルは、アルミリボン線を隙間なくびっしり巻いていますので、コイルのモーションもより正確になると思います。
また軽量で剛性が高いので反応の良い音になるのではないかと思います。
販売中ですのでよろしくお願いいたします。
2本のリード線は、ボビンのなかごろから出ていますので、アルミダストキャップとの接触リスクが少なくなりました。
アルミリボン線コイルは、触ってみると、きめ細かくびっしりと巻かれていることがわかります。
シルバー色のリード線は、ハンダののりは良好でした。
ここ数日あまり話題にならない仕事ばかりで、店長日記をさぼっていました。
実はパラゴンのパーツのカットを行なっていますが、まだ正確なカットではなく、大雑把にカットしている段階です。
パラゴンで前の飾り足を除いて、一番大きい無垢材のパーツは、裏側にあるバックパネルサポートです。
大きさは、長さ約65㌢、幅10㌢、厚さ4㌢です。
この場合は、まず4㌢厚の板物にしてそれからパーツの形状に加工します。
今日は、板物を12インチ(約30㌢)ジョインターで4㌢厚のパーツ用材料に加工しました。
やはり機械の能力は、素晴らしく 数回機械に通しただけで希望の厚さに加工できました。
未加工の無垢材は、この写真のように、少し反っています。
一度このジョインターに材料を掛けると、このように平らになります。接地している下の面をご覧ください。
吸い付くように平らになっています。
幅が30㌢ある米松材を加工しています。
このジョインターンの全貌です。
幅約30㌢のスパイラルカッターに板面を削ります。
単相200ボルトで動きます。
先日、この店長日記で紹介しました、当店の販売商品フランスの雑貨、コテターブルの展示用カップボードですが、
現在まだ、制作途中です。
この食器棚(カップボード)は、フレンチスタイルをイメージして作っていますが、参考にしているのは、イギリスの1700年代のインテリア様式クイーンアンです。
我が家にある家具の参考書をみてデザインしてみました。
クイーンアン様式は、ロココ式の優美な曲線が特色ですが、比較的デザインはほかのロココ式に比べて、控えめなのだそうです。
けれども、下のように線を引いてみたところ、見た感じは控えめというよりは、少し賑やか(笑)な感じになりそうです。
下図のように複雑なものは、ちょっとまだ作れませんので、簡略化してみました。
続いて…
看板も作成中。
昨年から月に1回、トールペイントを習っていまして、図案を下のように作ってみました。
カップ&ソーサーの横にはバラの花を添えるつもりです。
自宅にある木材を継ぎ足して、以下のように主人に作ってもらいました
配色はこんな感じを予定しています。
トールペイントの先生に教わりながら、綺麗に仕上げられるといいなぁ、と思っています。
昨年秋にフランスから輸入を開始したコテターブル用のテーブルウェアディスプレイ用カップボードを製作しました。
パラゴンの製作を休止して、こちらに集中しています。写真では、小さく見えますが、高さ190㎝、幅130㎝、奥行30㎝
です。
本体は、スピーカーボックス用の19㍉厚MDFで製作していますから重く堅牢です。